実務

オーナーチェンジで買う人は、室内を見ていない

入居者付きのまま売る場合、買主は部屋に入れません。では何を見て値段を決めているのか。投資家が実際に確認している項目と、売主側で用意できるものを整理しました。

賃貸中のまま売る場合、買主は室内を見られません。入居者の方が住んでいるので当然です。にもかかわらず値段が付くのは、投資家が室内以外のところを見て判断しているからです。

投資家が実際に見ているもの

  • 家賃と契約条件 — 月額、共益費、契約日、更新時期、敷金の預り。ここから利回りを逆算する
  • 入居者の属性と滞納の履歴 — 長く安定して入っているか
  • 管理の状態 — 管理費・修繕積立金の額、長期修繕計画、積立金の総額、滞納の有無
  • 建物の基本情報 — 築年、総戸数、構造、耐震基準
  • 立地 — 駅からの距離。次に空いたときに埋まるかどうか

室内の壁紙がきれいかどうか、眺望が良いかどうかは、ほとんど価格に反映されません。実需の買い手なら真っ先に見るところが、まるごと評価から抜け落ちます。これが「同じ部屋なのに値段が違う」ことの正体です。

だから、差が出る

掲載データで見ると、オーナーチェンジ想定の利回りは築年帯によって4.06%(築5〜9年)から6.04%(築35〜39年)まで動きます。家賃が同じでも、この利回りが1ポイント違えば価格は2割近く変わります。逆に言えば、家賃を上げられれば、そのまま価格に乗るということでもあります。

売主側で用意しておくと効くもの

  • 賃貸借契約書と、これまでの募集履歴
  • 管理会社の送金明細(家賃の実額が確認できるもの)
  • 管理組合の総会議事録・長期修繕計画
  • 購入時の売買契約書(取得費が分かると、税金の計算で有利になることがあります)

投資家が見るのは書類です。書類が揃っているほど判断が早くなり、価格交渉の余地が減ります。当社がお手伝いする場合も、まずここから確認します。

利回りの数字は当社が収集した売出価格と募集賃料からの逆算で、実際の成約利回りとは異なる場合があります。取得費の扱いなど税務の判断は税理士にご確認ください。当社は税理士ではありません。
この記事の数字の出どころ
  • ネフダ掲載データ(5,389棟/2026年9月時点)の2価格モデルによる試算
  • オーナーチェンジ想定利回りは、投資用ワンルームの売出価格と当社収集の募集賃料から逆算(n=1,032)

当社は税理士でも司法書士でもありません。税務・登記の個別の判断については、専門家にご確認ください。

ご所有のお部屋の数字も、無料でお出しします

オーナーチェンジのまま売った場合と、空室にして売った場合。2つの想定価格を並べてご提示します。売却のご意思は不要です。「退去が出たときのために知っておきたい」だけでも構いません。

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