データ

築30年で、値段の決まり方が変わる

掲載データを築年5年刻みで見ると、築29年までは差が+13%で安定し、築30年を超えると+9%に落ちます。同時に投資家の求める利回りが4.78%から5.5%へ跳ね上がります。売り時を考えるうえで、いちばん分かりやすい線です。

「築何年までに売ったほうがいいか」はよくいただくご質問です。掲載データを築年5年刻みで並べたところ、きれいな線が出ました。

築年実需想定がOC想定を上回る率(中央値)オーナーチェンジ想定の利回り(中央値)対象棟数
築0〜4年+11%4.2%269棟
築5〜9年+13%4.06%521棟
築10〜14年+13%4.23%919棟
築15〜19年+13%4.51%970棟
築20〜24年+13%4.6%1,361棟
築25〜29年+13%4.78%544棟
築30〜34年+9%5.5%120棟
築35〜39年+8%6.04%144棟
築29年までは+13%で横ばい。築30年を超えた瞬間に+9%へ落ち、同時に利回りが4.78%から5.5%へ跳ねます。

2つの数字が同時に動く意味

利回りが上がるというのは、投資家が「同じ家賃なら、もっと安くないと買わない」と言い出したということです。築30年を超えると、買い手が組める住宅ローンの期間が短くなり、修繕積立金の値上げも見えてきます。オーナーチェンジ価格はこれで下がります。

一方で実需側も弱くなります。住むために買う人にとっても、ローンが組みにくい物件は選びにくい。両方が同じ方向に下がるので、差だけが残るわけではなく、差そのものが縮みます

築25〜29年の方へ

このデータの読み方として、いちばん実用的なのは「築25〜29年のうちは、まだ差が+13%あるうちの最後の期間」という点です。築30年を超えてから慌てるより、退去が出たタイミングで一度数字を見ておくほうが、選択肢が多く残ります。

ただし築30年を超えたら売れない、という話ではまったくありません。築35〜39年でも+8%の差はありますし、立地が良ければそれ以上の棟もあります。あくまで「決まり方が変わる線がここにある」ということです。

築30年以上のサンプルは他の帯より少なく(120〜144棟)、数字の安定度は劣ります。また築0〜4年で差が小さいのは、新築時の価格が高く実需価格の伸びしろが小さいためと考えられます。いずれもモデルによる試算で、査定額ではありません。
この記事の数字の出どころ
  • ネフダ掲載データ(5,389棟/2026年9月時点)の2価格モデルによる試算。築年5年刻み、各区分40棟以上
  • オーナーチェンジ想定利回りは、投資用ワンルームの売出価格と当社収集の募集賃料から逆算(n=1,032)。日本不動産研究所「第54回 不動産投資家調査」(2026年4月)で水準を確認

当社は税理士でも司法書士でもありません。税務・登記の個別の判断については、専門家にご確認ください。

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